新しい夢

音楽
01 /18 2009
スロヴァキアフィルのマエストロを勤める日本人がいることを、わたしはその時知りました。
H氏と初めてお会いしたのは、もう10年以上前ですが、そんなすごい日本人がいるんだ…となぜか誇らしい気持ちになったものです。

スロバキアホールはクリーム色と白のかわいらしい建物だったけれど、歴史の重みもあるし、すぐそばをトラム(路面電車)が通っているせいで、時々カタカタと揺れるんです…チャーミングでしょう?!
ホールでのレコーディングには観客はおらず、わたしたちスタッフのみ。
オケの皆さんもの普段着の気楽さ。
けれどいつも気さくなH氏が、オーケストラに向かって棒を振り、そのホールに音が満ちて満ちて渦巻いて、そんな音に包まれながら見ていたH氏の背中を、鳥肌がたったあの日の感覚を、今もはっきりと思い出せます。
本当にかっこよかった。



プレゼントのキャンドル


長年ウィーンに住むH氏のお仕事は、指揮者だけではありませんでした。
今では日本とウィーンを結ぶ架け橋として、各方面でご活躍。
(情熱大陸で取り上げるべきです!笑)

そんなH氏と、今度はいっしょに歌を作れるかもしれなくて、そのスケールの大きさにビビリながらも、新しい夢を見ているわたしです。
(夢見るのはただですからね。)
歌ってくれるのは、H氏の秘蔵っ子、今や中国を背負いヨーロッパで活躍するオペラ歌手S氏。(予定)

先日H氏が来日して、すごく久し振りにお会いしたとき、お土産に戴いたキャンドルです。
変わらないおおらかな、包まれるような笑顔。
本当にすごい人って、心細やかで、飾らない。威張らない。
H氏には知り合いがたくさんいると思うけれど、その中で彼が指揮棒を振る姿を見たことがある人は何人いるのでしょう。
わたしは、それを知るひとりであることを、ちょっと自慢に思います。
あの日の渦巻く音と、激しく揺れていた背中を、ずっと忘れない…そう思います。

わたなべもも

いつも夢みたいなことばかり考えているから、ふわふわした日常ですが、現実は受け入れるべきと立ち向かってもいるのです。